増加する医療訴訟

病院にとって、医療訴訟は厄介かつ避けたい案件です。
医師は人間であるから必ず失敗はするといっても、患者は当然のことながら納得しません。
詫びを入れれば怒りを鞘に収めてくれる人もいますが、聞き分けの良い人ばかりではありません。
死亡事故に発展すると、少なからず病院側が訴えられるというケースがあります。
平成に入ってから、医療訴訟の起こった件数をまとめてみました。

まず、平成7年度から平成16年度の新受事件(新たに被害者から訴えられた事件)の件数は、484、575と増えていき、1110まで増加し続けています。
この後は少しずつ減少していきますが、1110件となった平成16年度がほぼピークに近い状態であったといえるでしょう。

次に、既済事件(判決が出た事件)についての件数を記載します。
順番に、426、500、527と続き、1036件まで増えますが、その後は1004件と若干の減少傾向が見られる形となっています。
ただ、全体的に見るとやはり新受事件と同様に、近い数字で年々増加しているのが確認されます。
つまり、裁判が終わった裏では新たに訴訟が巻き起こり、全体として数が増しているという結果になります。
他の裁判件数と比較すると、医療訴訟は軒並み多い数字です。
被害者心理にしてみれば、心情的に許容できない遺族や患者がいるということになるでしょう。
過誤による医療訴訟は、平均して審理が終結するまで、約27ヶ月かかると発表されています。